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医療機関の経費概算、収入7,000万円超は対象外に。

小規模な医療機関が、収入から差し引ける経費の概算での算出を認める制度について、2013年度税制改正において、総収入が7,000万円超の医療機関を対象から外される方向に入りました。
経費の実額が、概算を下回っていると納税額が少なくなるため、事務負担に対応できる大きな医療機関には実額の算出が求められます。
しかしながら、対象から外れる医療機関は極めて少なく、骨抜きの改革になる恐れがあります。
この制度は、社会保険の診療報酬による収入が5,000万円以下の小規模な医療機関が対象で、自由診療での収入が多くても、診療報酬収入が5,000万円を下回っていれば概算算出が認められるというものです。
社会保険診療の5,000万円基準に加え、総収入で7,000万円の基準が新設される予定ですが、厚生労働省の調査では、概算経費を適用した医療機関のうち総収入が7,000万円を超えているのは、医師で約3%、歯科医師ではゼロ。新基準で7,000万円超を対象から外しても影響は少ないです。
【日経新聞 2013年1月13日】

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