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脱税と国家資格、許認可の取消し

ご相談者からよく質問を受ける項目の一つに、
「税務調査が入りましたが、国家資格はなくなりますか?」であったり、
「許認可事業の許認可が取り消されますか?」があります。
そこで、脱税と国家資格の取消しについて、参考となる事例がありましたので、ご紹介しておきます。

 

 

平成28(2016)年2月15日、不動産所得を隠し脱税した疑いで東京地検特捜部に逮捕された元医師が、会社名義で所有する不動産でも法人税数千万円を脱税した疑いがあることが新たに分かったとの報道がありました。この被疑者は、個人で所有するマンションの賃貸所得を隠し、所得税7,100万円を脱税した疑いで逮捕されましたが、新たに法人名義でも、所有するマンション数件の減価償却費を過大に計上し、1億円あまりの所得を隠したとの追報道です。今後、特捜部は、法人税数千万円を脱税した疑いで再逮捕するようです。

 

 

この報道の補足記事として、被疑者が「医師だった2007年にも脱税で実刑判決を受け、医師免許を取り消されています。」との記載がありました。
資格取り消し、許認可取消しの一つのポイントとなるのが、「実刑判決」か「執行猶予付判決」かになります。
執行猶予がつくか否かについては、脱税金額や悪質さ、再犯か否かによるのですが、私の経験では、初犯であれば、脱税スキームに専門業者を入れているような悪質な場合であっても、ほぼ執行猶予がついている裁決事例が多いです(脱税金額が大きすぎるものは除く)。

 

 

税務調査でご質問のある方は、お気軽に池袋の大向税務会計事務所までお問い合わせください。

 

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