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国税優先の原則(国税の先取特権)

資金繰りが悪化したため税金を滞納し、税務署から督促状が届いても無視して放置した場合、督促状が発送されてから10日を経過すると、法律上、税務署は資産の差し押さえが可能となります。

 

督促状は本来の納期限を経過した後に発送されます。

 ・国税50日以内

 ・固定資産税20日以内 など

 

国税は督促状の発送から「10日を経過した日までにその督促に係る国税を完納しないときは、差押えをすることができる。」とあり、滞納から差し押さえまでは非常に短い期間です。

 

 

◆国税優先の原則(国税徴収法8条)

国税は、納税者の総財産について、この章に別段の定がある場合を除き、すべての公課その他の債権に先だつて徴収する。

 

 

つまり、資金繰りが悪化した場合でも、原則として、国税は各種支払(借入金の返済、給料・各種経費)に優先して納税者の財産から徴収されます。

 

 

資金繰り悪化(黒字でも赤字でも)

→税金滞納

→督促状

→催告(差押事前通知書)

→財産調査

→差押え

 

粉飾決算で帳簿上利益を出していても、手許キャッシュが不足して倒産のパターンも当然あります。

 

税金の納付が難しい場合、絶対に無視はしないでください。

税務署に「納付したい気持ちはあるんだけれども」と言って、納税猶予手続きや分割納付の相談をしてください。

住民税、固定資産税等の地方税の滞納がある場合も同様に、市区町村の担当部署に相談してください。

 

資金繰り、金融機関との交渉についてのご相談は、御茶ノ水の大向(おおむかい)税務会計事務所へご相談ください。

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