税務ニュースBLOG
税と社会保障負担率
財務省が公表している税と社会保障負担の国民負担率(2021年度)は、48.0%となっています。
国民負担率は
「租税負担+社会保障負担」/「国民所得(NI)」
で計算されます。
10年ごとに年度比較すると、以下のとおり、氷河期世代の苦しさが伝わってきます。社会保障費用の負担は、20%水準にまで迫っており、所得が平均以下の家庭であれば、累進課税の所得税より負担が大きくなります。
これでイデコやNISAで老後の資金を自分で貯蓄する政策のとおり国民が行動すると、株価は維持できる可能性はありますが、消費にお金が回らず、税収が減少することになります。
税負担 社会保障負担 国民負担 主要労働世代
2021年度 28.7% 19.3% 48.0% 氷河期世代
2010年度 21.4% 15.8% 37.2%
2000年度 22.6% 13.0% 35.6%
1990年度 27.7% 10.6% 38.4% バブル世代
1980年度 21.7% 8.8% 30.5%
1970年度 18.9% 5.4% 24.3% 団塊世代
令和1(2019)年の日本の平均世帯年収が552.3万円(中央値は437万円)ですので、氷河期世代の使えるお金をざっくり計算すると、
552.3万 ×(1-48.0%)=287万円
となります。
住居費 120万円(10万円/月)
食費 100万円(8万円/月)
水道光熱費 42万円(約3.5万円/月)
計 262万円
と仮定すると、
残りは287万円 - 262万円 = 25万円 となります。
この25万円をイデコと積立NISAに投資して、老後の資金を自己防衛しなさいという政策です。
団塊世代からの贈与がなければ、世帯収入550万円では子供を育て、教育する生活水準は成り立たない国民負担の水準です。
調整項目は住居費となりますので、これらを参考にして、住宅ローンの検討をしましょう。