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相続税の物納と延納
国税庁の発表資料によると、相続税の物納は年間60件~90件で推移しており、日本国内の年間相続税申告件数11~12万件からすると、0.05%程度の非常に低い水準となっています。
物納は延納によっても相続税の支払いが見込めない場合に限って手続きが可能です。相続財産が収益化および換金できない不動産である場合に限られて苦肉の策として物納の検討となります。
延納については、税務署に担保を提供したうえで、延納に係る利子(例:不動産の場合期間20年固定で年利0.4%)を支払う必要があるにも関わらず年間1,000件程度(約500億円)の申請があります。
相続財産が自宅のみで現預金がなく実態として相続税が支払えないケースもありますが、延納に係る利子が低金利であることも大きな要因となっています。