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外国税額控除と総額主義から帰属主義への見直し

平成28(2016)41日以降開始事業年度より、国際課税原則が、総合主義から帰属主義へ転換されます。
この改正により、外国法人の課税所得計算および内国法人の外国税額控除が大きく変更されることになりますので、注意が必要です。
特に、内国法人の外国税額控除関連で注意すべき点は以下となっています。

 

 

① 内国法人の国外事業所得は、国外PEに帰属する所得として計算されることとなり、国内外の本支店間の取引と国内外の法人間での取引で、税負担上の差が出ないように手当されました。
② 内国法人の国外PE帰属所得の計算上、配賦する共通費用は、独立企業間価格によらず、下記のようなPEに係る費用のみ配賦対象なります。
・全体に係る情報システムの運用、保守または管理
・全体に係る会計業務、税務業務または法務業務
③ 一方で、国外PEと日本国内の本店等で行われる内部取引については、独立企業間価格で行われたものとして、その国外PE帰属所得に係る国外所得金額を計算することとされています。

 

 

そのため、これまでは国外所得金額の計算上、不要であった内部取引について、独立企業間価格で行われたことを証する文書(移転価格文書)が必要となります。
外国法人の日本国内支店については、移転価格文書の作成が義務付けられました(法法1462②)が、日本法人が国外PEの外国税額控除を検討する際にも文書化の義務規定はないものの、同様の証拠書類が税務調査の場面で求められることが予想されます。
中小、中堅企業でこのような移転価格文書を整備することは相当な経営負担となりますので、実務上できるだけ簡便に用件を満たしたベンチマークレポートの作成をお勧めします。

 

 

移転価格についてのご質問、移転価格での税務調査対応については、御茶ノ水の大向税務会計事務所までご連絡ください 

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