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75億円課税取消-移転価格

法人税の申告漏れ(移転価格税制)を指摘されたホンダが、国に課税処分取り消しを求めた訴訟の判決で、2014年8月28日、東京地裁はホンダ側の主張を認め、約75億6,750万円の課税処分が取り消されました。
これは、東京国税局が、移転価格税制を適用して、2003年3月までの6年間で約254億円の申告漏れを指摘したものです。
しかしながら、比較対象になった類似企業が優遇措置の区域外にあることから、「両社は類似しているといえず比較できない。両社の差を調整せずに利益を算定したのは誤り。」とされました。

 

当時の移転価格調査では、比較対象企業(コンパラ)の選定において当局が、検証対象企業と比較対象企業の機能・リスク係る差異の調整を認めずに、強引な課税を行ったものが多数ありました。
これまで、移転価格課税により生じた二重課税は長い時間とコストをかけて、二国間協議で解消されることが多かったのですが、今回の東京地裁の判決に対し、東京国税局が控訴を行わないようなことがあれば、二国間協議で二重課税を解消するより、国内訴訟手続きによって、二重課税排除を解消する方法を選択する企業が増えることが予想されます。
今後、移転価格調査の現場においても、検証対象企業と比較対象企業の比較可能性について充分な議論を行い、合理的な差異の調整を行ったうえで、反論していくことが重要になると思います。

 

ご質問・ご相談のある方は、査察調査・移転価格調査対応を非常に得意とする税理士、池袋の大向税務会計事務所へご連絡ください。

 

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