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査察調査後の告発・起訴の基準

国税局による査察調査後、検察に告発されるかどうかは、今後の貴社の経営、貴殿の生活の安定にとって、大きな分岐点となります。
査察調査後、告発要否勘案協議会と呼ばれる国税査察官と検察官との協議がなされ、そこで起訴の見込みがあるもののみが告発されることとなります。
告発・起訴の基準は、ケースバイケースですが、これまでの経験上、以下を基準として考えるとよいと思います。

 

①脱税額
少し前までは、脱税額が1億円未満の案件は告発されないケースも見うけられましたが、近年では、1億円を超えると告発の基準の対象となっているようです。
ちなみに、平成24年度では、1件当たりの脱税額の平均は1億3500万円です。
つまり、1億円以下の案件も相当数、含まれているものと思います。

 

②仮装・隠ぺいの有無
仮装・隠ぺいの事実がなく、単に経理ミスによるものや、認識不足によるもの等、「偽りその他不正の行為」がないと立証できれば、告発の可能性は低くなります。

 

③隠し財産(溜り)が特定できない場合
査察調査が終了しても簿外資産等の脱税の裏付けを示す隠し財産(溜り)が特定されなかった場合には、告発の可能性は低くなります。

 

ご質問・ご相談のある方は、査察調査・移転価格調査対応を得意とする税理士、池袋の大向税務会計事務所へご連絡ください。

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