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念願のマイホーム!と思ったら、税務署からのお尋ね・・・。

自宅などの不動産を購入したり、相続や贈与によって不動産の所有者が変更となると、税務署から「お買いになった資産の買入価額などについてのお尋ね」(以下、お尋ね)という文書が届くことがあります。

お尋ねは、申告していない所得による購入でないか、脱税による隠匿資金による購入でないかなどを調べることを目的として所轄税務署から送られてきます。

不動産を取得した人全員に対してお尋ねが来るわけではありませんが、法務局や本人の所得などの情報をもとに、下記のような場合にはお尋ねが来る可能性が高まります。お尋ねに関する詳細な基準などは明らかにされていません。

 

 

①キャッシュ(現金)で住宅を購入している

②所得と見合わない住宅ローンを組んでいる

③登記上の名義と資金の負担割合が異なる

④不動産の売主や仲介業者の反面調査

 

 

お尋ねに対する回答は、法律に定められた義務ではなく、回答しなくても罰則規定はありません。

しかし、税金を支払いたくないからと言って、虚偽の回答をすることだけは絶対にやめてください。

仮装、隠蔽(嘘をついたり、隠したりすること)を行いますと、本税のほかに重加算税40%が課されることもあり、そうなるとせっかく購入(取得)した不動産を売却しないと、納税資金が捻出できなくなる可能性もあります。(不動産を売却すると譲渡所得の申告・納税も必要です。)

一般的に税金の申告漏れが発覚したとしても、ただちに納税とはならず、税務署により申告指導(申告方法の説明)などから行われるようです。

 

たとえば、4,000万円のマンションを購入し、夫と妻の50%ずつの共有名義となっているのに、実際の資金は100%夫が負担(自己資金・ローン)しているという場合、2,000万円が夫から妻への贈与の実態があったと税務署は指摘します。

「妻が立て替えていた生活費の精算である。」とか、

「妻の内助の功に対する御礼である。」とか、

「夫婦2人で築いた資金である。」

などと主張しても、客観的な証拠によりそのことを立証できなければ認められません。

 

このように夫婦の一方が資金を提供し共有名義による登記を行った方は、すぐに夫婦間で金銭消費貸借契約書を作成し、実際に妻から夫へ金銭の返済を行うことをご検討ください。

この際、妻(又は夫)に返済原資(収入または貯金)があるかどうかをよく検討してください。

 

また、親などから資金援助をしてもらった場合、贈与税の申告書控や、金銭消費貸借契約書、利息を付して定期的に返済していることを証明できるもの(通帳など)などが必要です。

返済することになっていても、実際にお金が動いていなかったり、途中で返済を中止してしまった場合には、贈与とみなされる可能性が高まりますのでご留意ください。

 

少し話が変わりますが、夫婦50%ずつの共有で購入・登記し、それぞれがローン返済をしていたものの、妻が出産等で退職し専業主婦となって収入がなくなり、夫が妻のローンを代わりに返済するということがよくあります。この場合にも、贈与の問題が生じますので、不動産購入当初と状況が変化した場合には、変化に応じた検討が必要となります。

 

ご質問がある方は、お気軽に東池袋の大向税務会計事務所へお問い合わせください。

 

 

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