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令和5年度査察白書
令和6(2024)年6月21日、国税庁のホームページで令和5年度の査察の概要が公表されました。
着手・処理・告発件数、告発率の状況
脱税額の状況
令和5年度(令和5年4月1日~令和6年3月31日)に処理された査察事案に係る脱税額は総額119億円(東京国税局管轄分は、46億円)、そのうち告発分は89億円(東京国税局管轄分は、37億円)でした。
告発された事案1件あたりの脱税額は、8,800万円(東京国税局管轄分は9,100万円)。
告発の多かった業種
脱税は犯罪
査察調査は、通常の税務調査とは異なり、悪質な脱税者に対して入り、懲役刑等の刑罰を科すことを目的に調査が進められます。
脱税は、犯罪です。
上記からわかるとおり、東京国税局管内では、1週間に1件以上の割合で査察調査が行われ、査察が入ると(東京地検特捜部へ)立件される確率は約60~70%です。立件されると100%有罪となります。
令和5年度中に一審判決が言い渡された件数は83件で、有罪率100%(すべて有罪判決)でした。
実刑判決で最も重いものは、懲役4年(他の犯罪と併合されたものは懲役6年)でした。
法人税163条①では、脱税を行った場合、その行為者を罰するほか、その法人に対しても罰金刑を科するとなっています。
脱税の場合、法人税のみならず、所得税等においてもこのような両罰規定と呼ばれる形式で、法人とその行為を行った者の双方を罰することとしています。
ご質問・ご相談のある方は、査察調査対応の税理士大向(おおむかい)税務会計事務所までお問い合わせください。