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令和3年漁業経営統計調査結果

令和4(2022)年9月30日、農林水産庁は漁業統計調査の結果を公表しました。

調査によると、個人漁業者の漁業収入は818万円、支出は591万円、漁業所得は227万円となっています。

収入補填制度の積立金ぷらすなどに加入していても、現在の物価水準では漁業のみで生計を立てることは難しいことが伺えます。

漁獲利益以外の利益(販売利益、付加価値利益)を漁業者に帰属させる事業改革が行わなければ、漁業者が不足し日本の漁業は衰退することが財務数値からも伺えます。

 

一方で、会社形態による漁業者の漁労売上高は2.7億円、漁業支出は3.3億円となっています。その結果、支出が収入を上回り、漁業利益はマイナス5,600万円となっています。

 

漁業は漁船の法定耐用年数が実耐用年数より短くなっていることを考慮して、減価償却前の利益でみてもマイナス2,186万円となっており、借入金の通常返済が困難となる水準です。

 

この財務内容では金融機関から借入を行って追加の設備投資を行うこともできなくなります。まずは、プラスの決算とするという強い意識改革が必要です。

 

 

ご質問のある方は、御茶ノ水の大向税務会計事務所までお問い合わせください。

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